Google Apps Script から AWS SDK for JavaScript を使って、スプレッドシートのデータを S3 にアップロードしてみた

Google Apps Script から AWS SDK for JavaScript を使って、スプレッドシートのデータを S3 にアップロードしてみた

Clock Icon2017.10.02

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はじめに

社内で利用するシステムを作成するにあたり、Google スプレッドシートにあるデータを CSV 形式に変換して S3 にアップロードする処理の作成を依頼されたため、 タイトルにある Google Apps Script から AWS SDK for JavaScript を使って S3 にデータをアップロードしてみました。 なお前提として筆者は、Google Apps Script も JavaScript も初心者であるため、掲載されたコードにいけてない部分があったとしてもご容赦ください。 拙いソースコードではありますが、どこかで同じように困っている誰かの役に立てれば幸いです。

前提条件

  • 特定のスプレッドシートでしか利用しないため、Google Apps Script は Container-bound とする
  • Google スプレッドシートへのアクセスに既に認証機構があるため、スクリプト側では "accessKeyId" および "secretAccessKey" をハードコーディングしている
  • オブジェクトをアップロードする S3 Bucket に対して CORS の設定が行われていること(参考情報:ブラウザの JavaScript
  • 指定バケットへオブジェクトアップロード権限が与えられた IAM ユーザーの「アクセスキーID」と「シークレットアクセスキー」を取得済みであること
  • 同僚から教えて貰った GitHub の情報 (Cannot load SDK into Google Apps Script · Issue #620 · aws/aws-sdk-js)を参考とした

実装

  • 以下、コード.gs のソースコードを示します。
var app = SpreadsheetApp;

function onOpen(e){
  showContentApp();
}

function showContentApp(){
  var html = HtmlService.createHtmlOutputFromFile('sample').setWidth(100).setHeight(100);
  app.getActiveSpreadsheet().show(html);
}

function getSpreadsheetData(){
  // スクリプトが紐付いているスプレッドシートの参照を取得
  var ss = SpreadsheetApp.getActiveSpreadsheet();

  // スクリプト実行時にアクティブなシートの参照を取得
  var sheet = ss.getActiveSheet();

  // データを取得 getRange(行番号,列番号,範囲の行数,列数) A1:B3000
  var data = sheet.getRange(1,1,3000,2).getValues();

  return data;
}

onOpen() が呼ばれると、showContentApp() 内で、sample.html が読み込まれ以下のイメージにある Upload S3 ボタンが含まれたウィンドウが表示されます。 getSpreadsheetData() は、sample.html 内から呼ばれる関数でありコメントに記載のとおり A1 から B3000 までのセルの範囲に含まれるデータ(Array の2次元配列)が返ります。

Google スプレッドシート

入力データは、イメージ内に表示されているとおり "ID" と "メールアドレス" です。

  • 以下、sample.html のソースコードを示します。
<script src="https://sdk.amazonaws.com/js/aws-sdk-2.122.0.min.js"></script>
<script
  src="https://code.jquery.com/jquery-3.2.1.min.js"
  integrity="sha256-hwg4gsxgFZhOsEEamdOYGBf13FyQuiTwlAQgxVSNgt4="
  crossorigin="anonymous"></script>

<script type="text/javascript">//<![CDATA[
$(function()
{
  $("#btn").on('click', function()
  {
    AWS.config.region = 'ap-northeast-1';
    AWS.config.maxRetries = 3;
    AWS.config.update({
    accessKeyId: 'ID',
    secretAccessKey: 'KEY'
  });

  // Create S3 object
  var s3 = new AWS.S3();

  // getSpreadsheetData SuccessHandler
  function onSuccess(body){
    if( !body ) return;
    var csv = '';
    var count = body.length;

    // convert Array object to string (CSV format)
    for(var i=0;i<count;i++){
      csv += '"' + body[i].join('","') + '"\n';
    }

    // Create S3 putObject params
    var params = {
      Bucket: 'test',
      Key: "test.csv",
      Body: csv
    };

    s3.putObject(params, function(err, data)
    {
      if(err)
      {
        console.dir(err);
        console.log('Request ID:', data.RequestId);
        $("#status").html("Error");
      }
      $("#status").html("Success");
    });
   } // End of onSuccess()

  // getSpreadsheetData FailureHandler
  function onFailure(e){
    console.log(e, 'getSpreadsheetData()');
  } // End of onFailure()

   // execute getSpreadsheetData function in コード.gs
   google.script.run.withSuccessHandler(onSuccess).withFailureHandler(onFailure).getSpreadsheetData();
  });
});
//]]></script>

<button id="btn">Upload S3</button>
<p></p>
<div id="status"></div>

HTML 内で、AWS SDK for JavaScript(aws-sdk-2.122.0.min.js)を読み込んでいます。 ウィンドウ内の Upload S3 ボタンをクリックすると S3 オブジェクトが作成されます。次にコード.gs 内の getSpreadsheetData() が非同期で呼び出され 関数の処理が成功しデータが返ってきた場合、onSuccess() が実行されます。スプレッドシートの行数回だけデータを展開し、CSV のフォーマットに変換した String を組み立てます。 データが作成されたら S3 の putObject() を呼び出し CSV データを送信します。処理が成功すれば、ボタン下に "Success" を表示します。

S3 に転送された CSV データは、以下のとおりです。

"id1","[email protected]"
"id2","[email protected]"
"id3","[email protected]"
"id4","[email protected]"
"id5","[email protected]"
"id6","[email protected]"

期待した通りに CSV データが、S3 へアップロードされました。

さいごに

「はじめに」でもお伝えしましたが、筆者は、Google Apps Script も JavaScript も初心者です。 Google Apps Script は人生初のコーディングで、JavaScript は少し触ったことがある程度です。 掲載しているコードは、まだまだ改善の余地があることは重々承知の上で、思い切って公開してみました。 繰り返しとなりますが、どこかで同じように困っている誰かの役に立てれば幸いです。

参考情報

ではでは

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